なかなか現われなかった職人さん、ようやく昼近くになって現われた。
『もう出かけちゃうところだったよ!』 そんな予定も無いのに文句を言ってみると
『ハシゴ持ってきてるから、大丈夫だっ!』
不法侵入もありなのぉっ? ぶっ飛ぶわぁ〜。
オイは庭で過ごさせていた。
笑っていた赤子も泣きだすだろう人相のおっさん2人、入って来た。
一般に言う『シャイながら、可愛い良いコ』の反応。自分に近づく2人をヘラヘラ歓迎している素振り。庭の『ハウス』を命じると入ったけれど、すぐに半身を出しているので、怒鳴りの一発。その後、家の納戸に入れた。
その後、通りかかってオイの様子を見て、『うわぁ!オイ。不貞腐れてるぅ〜』
チロっと上目使いのオイ。『プライドが傷ついたのよ、あんたのせいでね』って言われたよな気がするの。
それが本当なら、随分変なところでそんなもの持ってて、どうすんの?と思うけど。もしかするとそれって、牧羊犬のもの?それともオイのもの?
3時のお茶の時間に庭のテーブルでコーヒーをお出しする。親方のT蔵さんだけは、非常にオイに嫌われているが、他の職人さんは犬に関心が無いので救われる。
しかし意外にも
『俺んちも昔は犬飼っててさぁ』
『へぇ〜? 何、飼ってたの?』
『ピレネー』
ぶっ飛ぶのはこんな時。
ぶっ飛ぶ。