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飼い主の私 JO母

Author:飼い主の私 JO母
J.O.(ジャッカル・オイ)のサバンナ日記の続編。

舞台をアメリカ南部の小さな町サバナに移し、『フンッ!』眉毛吊り上げ活躍中の愛犬。前世は黒人の奴隷だったと思う飼い主が涙ながらに綴ります。

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魂復活して、出てきたカワウソ

やっと花火大会で抜けた魂が戻って来た!と思ったら、なんてこと。小さなルール違反を重ねる、黒いカワウソ出現。チロチロと悪さをするので、もう苛々腹立たしい。


少し涼しくなる夕方。
呼び込みと脚側程度の簡単な服従訓練をさせる。ただ“怖い、怖い〜”って怯えてその時を待つより、『よし。よくやった。ハウス』と作業を終えていた方が、鼻くそ並にはマシかなぁ〜?と思って。

オイはこれをとても機敏にするので、おぉ、暑いのに、すごいわ、実力ア〜ップ!とあやうく勘違いするところだった。早く終わらせて安全なところに戻りたいのが、あのコの願いであって、前向きな理由からではないんだよね。



そして昨日は、その時間に、オイに“遊べよ!” 眼光の強さを見た。

私は子どもに英語を教えていたせいか、そういう空気のキャッチがとても上手いと思う。子どもを飽きさせないための、あしらいの上手さは母親たちからよく褒められたものだ。

オイの悪さから言えば、遊んでいただけませんか?というような謙虚な申し出は、皆無。与えられた脚側の課題を、一生懸命やる、その単純さこそがベストなはず。

なので、あのコのリクエストとは、『こんなつまらないことせずに、何かもっと楽しい事して遊べよ!』とエバって言っていると解釈してて間違いないと思う。つまり、悪い状態に落ちた。



しかし、なかなか咄嗟にそうは判断できない。


別に何をして遊んだ、という事でもない。ポストに入っていたDMを咥えさせて、脚側。ボール遊びでも無いのに、何かをすんなり咥えるの珍しく、これはシメ、シメ。よし、封筒をポンと放ってあげるからキャッチしな。すると、とても上手くやった。

私はそれをオイのコントロール下でやってしまった。


弱みにつけ込まれました、の図です。


魂、弱ってます、疲労しています、OR 生意気カワウソの距離が、こんなに短いなんて、有り得るんだろうか?


花火が怖い

知〜らない 町を歩いてみ〜たぁい〜

どこか 遠くにぃ 行きたぁい〜

怖くないところに行きた〜い〜

そんなオイのシミジミした歌声が聴こえます。

花火大会、勃発。隣町だったので、まったくのノーマーク。

その晩も、ケージの中で、何度も寝返りを打ったり、突然ハァハァ、ペチャペチャどこかを舐めるので、私も何度も目が覚めた。辛いだろうなぁ〜。

毎日のように雷も落ちる。

オイの疲労は日に日に募ってきて、ある夜、『このコ、生命、弱っている』と感じるまでになった。朝、ケージを開けた時点で、顔がすでに強張っているのも堪らん。

そこで。

今日は思いっきり愉しんで、夜はぐっすり寝てしまえ! 1年ぶりかな?山の川に出かけた。涼しい高原で泳いで、遊んで、ストレス・フリーになろうよ。

ところが、いつもの山の川は、あまりにも酷い状態だった。

川底に茶色の藻が発生し、白い泡が流れてくる。そこはもう、美しい川ではなくなっていた。どーして?氾濫で地形が変わったの?この場所だけ、たまたま?それとも、地球の温暖化、ここまで?

元々、『木陰で昼寝してたい』が本音だった私のテンションは、ますます下がり、それに合わせたって事もないのだろうけど、オイも生まれて初めてなくらい、静かに川遊びを愉しんだ。

匂い嗅ぐのに忙しい犬は嫌なので、お日様で温かい石の上で、“ゴロンしてなさいよ”とさせておけば、ちょっぴり困惑の顔ながら、その通りにしてる。とにかく、フリーにされて自由なのに、無駄な動きをしないというか、ゆったり行動する。


川遊びの合間を縫って、プリンセス・コートへボール遊びに向かう。

この段取りを覚えているらしく、車に大喜びで乗る。

今日は羽目外していいよ。ボールを下にして地面に体の擦り付けしても、気を悪くしないから、やってみなされ!と言うと、これが待ってました!ドスン、ドスン、地面が揺れるかと思うほど、満喫していた。

じっくり観察していたら、オイの生命に、覇気が戻ってきたのを感じる。

こんな事でねぇ〜。ふー。

どんな時でも私に背を向けて、休めの伏せをするオイが、ごく稀に、私に体を向ける事がある。今日は2回、そうやって休めの体勢に入った。ちょっと、良い傾向じゃないのぉ〜?嬉しいが、それより下界はまだまだキツイ日々が続くのだから。









青い稲妻

青い 稲妻が オイを責める
心 体 震わせる
げっちゅう 

やめて〜 
私達の潜在意識にますます刷り込まれちゃうわ〜


今年も花火や爆竹の音が聞こえ出した。ローカルの天気予報には雷警報が付いたままで、これじゃぁ、何の参考にもならんし、オイの耳の方がよっぽども正確。


ある晩、ダンナと玄関ポーチに座って涼んでいた時のこと。

近所で爆竹が鳴り、庭をうろついていたオイは一挙に不安定に。これはまずいと、『こっちに来ていなさい!』(私達の傍に居なさいの意)と呼びつけると、オイのヤツ、ダンナの脚の中にお尻から入って行くじゃないの。

そして大切な自分の背中とケツをダンナに守らせながら、周囲をぬかりなく警戒。

昔は、こういう状況なら、呼びつけに応じる事さえ不可能であったので、多少、こずるかろうが何だろうが、頭は少し働くようになった。ダンナが居なければ、私に同じことをするんだけれど、オイ、秒速で、より安全な選択をしたんだ。日頃、小馬鹿にしているようなオトコであっても、私よりダンナの方がマシなんだなぁ〜。
何となく苦虫潰されちゃったような、my heart。

しかし、後で、ダンナの『呼び戻し』には、オイは応じない。ましてあの状況では絶対無理で、呼び戻したのは私なんだワ、と気が付く。


さて、昨日のこと。

やっと涼しくなった夕方、いつものグランドに車を走らせていると、雷が聞こえ始めた。

車のケージの中にオイを残したまま、閃光を眺めていた。オイの表情が意外に平気なのに驚いて、『それじゃ。遊ぶ?』という事に相成り、1人と1匹、稲妻を背にしながら遊んだ。ヘソなど取られても、別にいいよ。

いつもは落雷に怯えて、ガクガク ブルブル、ヨダレ、鼻水 タラタラのコが、そこそこに遊び、意外だった。

遊び散らかせる昔と違い、今のあのコにとって、遊びの時間はとても貴重。それに、この場所では一切、厳しい系の訓練は入ってないので、楽しい場所と脳みそにインプットされているからかも。

単に雷が遠いとオイの野生が感じていただけかも知れないし、本当の事はわからないけれど、これはちょっと自信になった。

しかし、後で思うに、それじゃ、ウチの中であの怖がりぶりは、どういう事なのよ?

同じ恐怖感を意識の奥底で共感している私としては、何とかこれ、軽くしてあげたいなぁ〜と思うのだけれど。


カワウソちゃんになるな!

川で遊んだ時のこと。

昔は季節を問わず、毎日のように川で泳いでいたが、今は月1度、シャンプー前に泳ぐ程度。流れの穏やかな安全な場所を探すのに四苦八苦。

でも、オイ、『ジャブン』に行くと聞いて、ウキウキ。車に揺られて、どんなに待たされても、心躍らせておるよ。

やっと辿り着いた場所は、オイが生れて初めて川遊びしたところ。梅雨でえらい濁った川には変わりはないのだけれど、棒を投げてやると非常に快調に泳ぎ始めた。

濁流に浮かぶ、黒い頭と背中。
泳ぎの非常に遅い、カワウソとかビーバーみたい。
しかし、本犬はいささか真面目にやっておるので、こちらも笑ってはいかん。

ところが、川から上がって来て、さぁ、帰りましょうね、とリードを装着しようとして、オイ、お尻が下りになる坂では、『付け』の定位置に座れない事が発覚。

ガレージの段差、河川敷にて、再び、だ。

それを正そうとした。すると!濡れた体を、私の脚の間をくぐって、擦りつけ。これ、BTのオゥシーだと特に似ているのかも知れないが、このクネクネ具合、まさにカワウソやテン、イタチの類。敏捷で、狡猾で、まさに野生。

いきなり冷たい水を浴びて、また足場も悪く、キャーっと悲鳴を上げる私も馬鹿だったけど、とんでもない位置で停座して、私を見上げるその顔も、なんとなくカワウソ系。

サッサと関係の構築できないペアの象徴なんだろうねぇ。この1件でキツク停座位置に戻されると、その場ではシュンとなるものの、後はごくフツーに脚側して帰る。喉元過ぎれば、後はいいの、いいの。大したことじゃないからさ!が匂う、その場しのぎの達犬。
『叱られ慣れの図太さ』を、よ〜く感じる。

そのクネクネ具合、まさにカワウソ君だよ!


                           


友人Eのムスメ、ミーナ。男のコ達から、名前を“ミイラちゃん”と呼ばれからかわれるようになり、6歳の春、初めて、人の悪気と言うものを知る。ミイラ!ミイラ!と掛け声の挙がる、スクール・バスも乗車拒否。

しかしその後、同じ学年の男の子のハルト君が、BBQ大会でハルサメ君とからかわれるのを見て
『ミーナもそう呼んだら、面白いだろうなぁと思ったけれど、言わなかった』
育成会として参加していた野のオトコの父は、その時、すでに泥酔。(近所の人に、2人、連れられて)帰宅後、父に代わって母親に何かの報告ついでにそう言った。

ミーナは立派に負の連鎖を断った。

それからのミーナは絶好調!
家に帰ると、毎日、鏡を眺めては、シナをつくり、振り返ってポーズを決めて、にんまり。どんな力が、何がどのように作用したのか、人生、薔薇色。ピンク色。

自分は男の子たちのアイドルだと思い込める程にもなったらしい。

『今日、○○君たちがゲームしている時にね・・・』
『うふ。クラスで一番可愛いミーナちゃんが見てるから、俺、頑張るって言ったの』

つい先日まで、ミイラちゃんと囃し立てていたような、『オンナと決して!一緒に遊んではいけない!』年頃の男の子たちが、そんな事を言うはずもなく、母親の知らぬ間にイタリアン・ジゴロの息子が山間留学しているのならまだしも、『このムスメは、とんでもない勘違いをしている!』母親は思うに至った。

『それは・・・・。可愛いって言ったんじゃなくって・・・・』

『クラスで一番、カワ・・、カワ・・・、カワウソに似ている・・・って言ったんじゃないの?』

ミーナ、激怒。
『こんなに可愛いのにィ!だから可愛いって言ったんだよっ!』

でも30分後、相変らず鏡を見つめながら、
『ねぇ、ママ。ミーナ、後ろから見たらサ・・・』

『カワウソに似てる?』 ささやく声の心配顔。

私だったら、絶対、『ちょっと見せてみなさい』とか、『カワセミかしら?カワカミ犬かしら?』ぐらいの脅しは更にかけておくと思うけれど、甘い母の友人Eは、そうは出来ず。

オイの後頭部はカワウソに似ていようが、どうでも良し。魔のカワウソの尻尾を、ギュッと捕まえたいもの。



追記:SD、シーワールドのショーのカワウソはメチャメチャ可愛い。
シャムーより好きかも?










引っ込み付かせない犬

ウォーミング・アップに呼び込みをやっていたら、グランド脇の木の下に大型犬を発見。驚き。そして飼い主を引き摺りながら、こちらに興味ありありで近づいて来た。

それに気がついたオイ、『付け!』で、コソコソと右側に停座。しかもそうやって保身を図りながら、大型犬の目視のために、ぬわんと、後ろ向きで座ってる!

大型犬は通り過ぎて行った。今までここで犬を見た事がなく、オイと私のサンクチュアリだったけれど、これからは季節的にもちょっと注意しなきゃ。


この3、40分後、帰宅。ガレージに車を停め、ケージからオイを出す。

車から降りた時は、『良し。行くよ!』と言われるまで、脚側位置に座って、アイコンタクトで待っている事が約束だ。安全保持のために、厳しく教え込んだ。

ところが、それが守れない。

なぜかと言うと、丁度、ガレージの入り口の段差になっているところに、座らなきゃいけなくなったから。偶然、その場所になっちゃったから。小さな段差であっても、嫌は嫌。

オイだって疲れておるだろうから、これ以上、スッタモンダせず、さっさと終了させてやりたい。しかし、ちっともやらないから、私も引っ込みがつかない。

『私はね・・・』 段差に平行に立ち尽したまま
『あなたが私に何をしようと、絶対、そこに座りませんよ』

自分の意志をしっかり目に浮かべている。怯えや媚、反抗ではなく、ただ純粋に“それはしない。この点は譲らない。あなたに屈しない”と目が語る。先ほどの犬や子どもに遭遇した時のようなパニックではなく、冷静な表情だ。


オイの尊厳を守ってやるべきではないか? 

慌てて打ち消す。オイには私と同じ尊い魂があるが、行動の型は動物。

やらせないわけには、いかない。

ただ座りゃぁ、いいんだよぉ〜!
泥縄だろうが、タヌキの泥舟だろうが、ちっとも構わん。何でも良いから、ただそこに座れ!
なかなか、のほほーんと暮らさせてくれない私のオイちゃん。引っ込みがつかないから、双方、傷つけあい。


5-6-4.jpg

いろいろな目をするねぇ〜、おまえ。
これはガラスの目。





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