オイと数ヶ月ほどの時差で、この世に産まれてきた友人Eの愛娘、ミーナが我が家に遊びに来た。
忙しく働く母Eのために、ベビー・シッターとして今日私は張り切って働く(予定だった)。
『ミーナちゃんは大きくなったら、何になりたいの?』
『えっと、パイナップル!』
・・・・・。
そうか・・・・。
頑張って欲しい。
『ちだう、ちだう。大嫌いなパイナップルを食べられるひと〜』
大慌てで言い直す幼子の可愛さよ。
しかし、手がかからんコなので、だんだん私の上瞼と下瞼がくっついてきたよ。
血を分けた我が子ならば、とっくに寝ていると思うがなんとか堪える。
このコが初めて我が家に遊びに来た時は、オイはまだ小さな仔犬。
サークルの中にいた。
オイです。
ただいま、訓練中です。
どうぞ目が合っても
私を無視して下さいね。
貼り紙がしてあったのを、友人Eは今でもよく覚えていると言う。
そして
『あれをちゃんと守っていたらねぇ〜』
必ず、必ず、残念そうに付け足す。
あれから5年。
少しずつ大きくなりながら、ミーナとオイは何度か会っている。
ミ−ナは、犬は怖くて避けて歩くが、何がどうだかオイだけは好き。
しかし、オイはミーナを、屁とも思っていない。
私が甘い顔になって、この小うるさい生き物をちやほやするのが
意外である、という顔をしていた。
ミーナがリビングに隠したボールを、オイが捜すゲームをした。
大喜びで、なんども『もー1回!』
しかし、そのうち、オイのヨダレが、ベトベト手についてしまった。
私に抱き上げられて、洗面所に向かう。
オイに寄って来られて、キュっとお尻が硬くなる幼子の可愛さよ。
オイには子どもに対して寛容さや、博愛の精神など、微塵もありません。
興奮の目というより、牧羊犬の目になっています。
シビアに、ガキの行動を見張ります。
ミーナが手に持ってるウサギのヌイグルミを執拗に狙う、オイちゃん。
ヌイグルミが欲しいなんて、子どもっぽいわねぇ〜。(ちだう、ちだう!)