父さんとオイ
毛嚢炎は腫れや赤みも引けて、かゆみも治まったのでしょう。舐めた形跡が消えてきました。お薬は続いています。水もいつもより欲しがっているようなので、好きなように与えました。
しかし精神状態はいまだにあまり改善されていないです。私とダンナが近くにいるだけで、息がハァハァ荒くなります。『奥さん、今日のパンツ、何色?ボクいいことしてるの。ハァハァ』なんて電話がきたら、すぐにオイの口元に受話器を持って行ってやろうと思うのに、そういう類の電話、ウチにかかってきたことは無く残念です。
午後、実家の父が園芸道具を車に乗せて、庭仕事に来てくれました。
オリーブの鉢の植え替えを、オイはすぐ横でゴロンとして見守ります。
『オイを無理に撫でたりしないで良いよ』 『そうか』
父は犬のことがあまり好きでもないし、興味も無いので、ただ庭で自分の仕事のことだけ考える。庭をどんなに歩き回っても、オイを興奮させずにいる。オイの視線もソヨソヨ〜として、警戒も媚もなく、時々作業内容によっては、『何してんの?』の好奇心に抗えず、近づいては見守っているだけです。
ほのぼのするような、目に焼き付けておきたい、父さんとオイの光景でした。
それから状態が良くないなら軌道修正を急ぐべきなのでしょうが、オイを呼び寄せて、私の足の間で仰向けにさせ、お腹をゆっくり撫でてやりました。さすがに、これでは甘すぎるかしら?いかん!と思ったので、コームで毛を溶いてやるよ、という大義名分を用意。
丁寧に、優しく、語りかけながら行いました。木陰で風が涼しく気持ち良かったのか『終わったよ』と手を止めても、オイがいつまでもウトウトしていたのが印象的でした。『これは犬を混乱をさせる甘やかしの愚行かな?』という強迫観念は今日はお休み。
たまにはこんな日もいいよね。
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