オイ、一緒に寝る
納戸の窓を開け放ったまま寝るわけにいかず、この季節、オイと寝室を共にする。
昨年はリードに繋留していたけれど、今年は仔犬の頃使用していたサークルを引っ張り出して、使用することにした。
クレートは、体温がこもるので使わない。第一、普段は車に乗せているから汚れているし、毎晩2階に運び上げるのも面倒くさい。
サークルは床に固定されてるわけではないので、あのコのいつもの“へそ天の大股開き”で寄りかかられると倒れてしまう。また、何かとダンナに覗き込まれるオイのプライバシー保護も考えて、重石と目隠し用に、踏み台やら収納箱だのでサークルを囲んでやった。
結果、学生紛争のバリケードのようなサークルになった。
最近、花火や雷、爆竹の災難の憂き目にあっているオイである。今日も夕立に激しい雷雨があった。人間の方は、さっぱり!夏はこうでなくっちゃねぇ!であるが、オイの方はヨダレを垂らし、ブルブル震えていた。
目が完全にいってます。へへへ。ヒクヒク
そういうただ事ならぬ精神状態がそうさせるのか、真夜中にサークルの中でガタガタ動き出す事がある。ヒックヒックと哀しげな寝言も言う。
そして朝方にはぐっすり眠りに落ちるらしく、『起きなさい』と声をかけても、大股開きのまま、ボケーとしていたりする。
(自分なりに)獅子奮闘していた頃には、オイを呼ぶ声色も、いつも気にして男のように振舞った。ケージから出す様は、まるで衛兵の儀式のようだった。
今は普通。ただ自分の腹の奥に1本、ケジメだけつけておけば、それでいいと思っている。もっと昔の私はこれが徹底的に欠けていたのだ。
去年の夏はまったくオイに出来なかった湿疹が、今年は少し出来てしまった。オイと自分に負荷が足りないのだと思う。しかし、今は、一番大変な日でも、公園の木陰のベンチで、ゆったりと、走り回って遊んでる犬を見学して帰ってくるだけ。それだけ。
今夜もバリケードの中でオイは眠る。グフ〜と鼻息を立てて。
蝉を追いかけたこと。
怖い雷。
一口、父さんからもらったパイナップル。
どの夢を見るのか。
父さんには困ったねぇという、“あのシト”の困り顔か。
あのシトが一番、困らせるのか。
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