食中毒の母
『A A I ・・・・ A A I ・・・・あ〜あ〜 』
エィ エィ アイ エィ エィ アイ
この言葉には、一体どういう意味が隠されているのか、イノシシ・ベイビーは、
こう繰り返し喋りながら、実家に横たわっていた。
妹が里帰りして来た。
丸々太ってる赤ん坊というものは、何はさて置き可愛いと思うが
カメラを向けると
『その角度から撮ると、鼻の穴が丸見え!やめて』
と、横から死にそうなイノシシ・ベイビーの祖母。
母は、足元がふらつき、嘔吐、目眩、貧血のため倒れているのだ!と言う。
(後に食中毒だったと判明)
しかし、ちゃんと赤ちゃんの横の、ベスト・ポジションに並んで
倒れているってところが、さすが。
昔、ウチの母親は父を含むグループとで、山菜採りに行った。
牧場の近くで、母は牛が逃げ出さないように電流の流れる鉄柵に
知らないまま接触し、そのまま鉄柵を越えて、牧場の中で倒れこんだ。
ショックで軽く意識を失い、気がつくと腰が抜けて動けなかったと言う。
『お〜とうさ〜ん!』と力の限り叫んでも
『お〜ぅ!』と呑気な返答が遠くからあるだけ。
母が顔だけ動かして辺りを見回すと、自分のまわりには豊富に
山菜がはえていたと言う。
母は“ひっくり返ったミズスマシ”のごとく
自分の腕の範囲内で、辺りの採集をせっせと行い出した。
やがて父は、なぜか牧場内にひっくりかえっている、自分の妻を発見。
しかし、電流の柵のせいで、中に入れず
柵の切れ目を探しながら、遠回りしなければならなかったため
駆けつけるまでに、更に時間がかかった。
母はその間に、無事復活しており、ようやく駆けつけた父に
牧場内の山菜採取を命じたと言う。
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3年前のGWの時は
『おばあちゃんが登ったハイキング・コースを一緒に上りましょう』
と、父と弟と、その息子の孫(当時1年生)を誘った。
そして山を軽く見てショート・カットを図り、本当に、そのまま迷子になった。
携帯電話は圏外になり、足元は気がつくと崖になり
やがて鬱蒼と茂った木々の中で、獣道さえ無くなったと言う。
4、5時間彷徨い歩いた末、日頃、登山が趣味の父が何とか
動き回っては道を探し出し、何とか自力で山を下る事が出来た。
6歳だった甥っ子は、その間、泣き言・弱音の類を1つも吐かず、
大人たちを信じて歩いたと言うので
その気性をとても母は気に入り、しかも
『あの日、あのコはオトコになった』という事にもなっている。
(しかし、その夜、甥は苦しそうに、唸って唸って苦しみながら寝ていたと言う)
こういう母のエピソードは、いくつもある。
街に出たついでに、ケーキを買ったので
『食べる?』と訊くと
『うん』
元気になって、良かったね。
犬のシツケも難しい。
以前よりずっと良いコになったオイではあるが
踏み台の下に籠り、ジトーの心の不活性は続く。
しかし、この時は何があったのか?
何を見てるの?オイ?
排泄の後、死にそうな蝉を発見。オイ、大喜び
“撮影は出来るだけ早く済ませてねっ!”
“えへっ!”
“パクッ”
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