生意気な犬
神経質なオイには、『ちょっと辛かったろうな』 という日。殆ど1日、納戸の中で休ませていたのだけれど、家中、騒音と人の出入り。
夜になってオイと庭に出て、ぼんやりポーチに座った。オイも私と対面して座った。
『ご苦労。良いコであった』と本日の(心)労をねぎらってやり、眼鏡の下の鼻をゴシゴシ掻いていたら、いきなりオイが鼻先を顔に押し付けてきた。
『そんなにあっさり、ご挨拶で終わらせないで』 と言うように、にじり寄って来た。
『おぉ、そうか、そうか』
頭を優しく包んで、遠ざける。人に触られるのがえらくお嫌いだったオイ。今でも撫で方によっては、“それ苦手だなぁ〜”と目がキョロちゃんになる。
“自分の事は自分で守る主義”を貫いてきた孤独な家庭犬なので、こうやって甘えて、ふれあいっつーヤツを求めてくるのは、ちょっと珍しい。
しかし、こういう行動の奥底にあるものは、『撫でろ!』であって、本当に人を好きな犬とはこうしない。
犬のわがままを可愛く感じて許してしまうのは、子どもの頃に許されなかったわがままを“ただ受け入れて欲しかった”って思いをどこかに引き摺っているからなのかな?
生まれ変わったら、オイと一緒に海賊になって、7つの海を航海する。
オイは船乗り犬。
航海中、こういうヤツにも遭遇して、戦う。
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