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飼い主の私 JO母

Author:飼い主の私 JO母
J.O.(ジャッカル・オイ)のサバンナ日記の続編。

舞台をアメリカ南部の小さな町サバナに移し、『フンッ!』眉毛吊り上げ活躍中の愛犬。前世は黒人の奴隷だったと思う飼い主が涙ながらに綴ります。

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情熱の犬 オ〜ッレ!

強い寒気団のお陰で、犬遊び日和。

グランドに久々にハードルを並べた。

今日、初めて、「このコが、恋焦がれるほどの人なら・・・・」
「その人にオイを譲ってもいい。いや譲らなければいけないのだろう」と思った。

長い間ピンと来なかったが、オイが恋焦がれて、という言葉が浮かんで、初めてぴったりと心に納まった。年末に何ではあるが、時を選ばずして、こんな風にも思う。

「懐かしい日本の農家の軒先の犬」の日常を送るオイであっても、あのコの情熱っていうヤツは異国のもの。
私達夫婦は浅漬けタイプ。どう逆立ちしても役不足。どんなに輸血していただいても、淡白過ぎる。

オゥシーのルーツがスペインなら、なんつーか、オイはカルメンなんだろうな。スカーレットだって、ナマッチロイ男なんか手玉に取ってたもの。
こう、「燃え滾る情熱を秘めたヒトと踊りたいわ、我を忘れて」 出口の無いものが、オイの心の奥にある。今日は、それを感じた〜。

日常は穏やか。でも、“スリ”やってますっていう、子どものような目にもなるね。来年は6歳になるけれど、ちょっと楽しそうな事があると、すぐ浮かれてはしゃぎ出すところは、さすがオゥシーらしい。小心でワガママ、許容度、理解度ともとっても狭い。しかしスカーレット・オハラや故郷のオンナ、カルメンの情熱要素も持つ犬。

自分の情熱不足を棚に上げて申し訳ないが、まだまだ面白い犬です。


満月とクリスマス

あまりの美しい月に魅せられて、ダンナを庭に呼んだイブ前夜。流れる雲が、月の周りだけ赤く染まって神秘的で、白く輝く月がグングンと地上の自分に迫ってきそうな迫力だった。

イブの晩も丁度、満月だというので、オイと庭に出てみた。ぼんやり見えたのに、家にカメラを取りに戻っているうちに、消えちゃった。しばらくしてから、再びオイと空き地に向かったけれど、寒いだけでいつまで経っても見えそうにない。

それでも雲の上には、あの月が輝いているんだろうなぁ〜。

真夜中、オイの断末魔のような悲鳴を聞いて、ベッドから飛び出す。しっかりしているようで、よろける。ところがケージのドアを開けられて、伸びとあくびをしながら出てくるオイにはま〜ったく異常無し。庭に出しても、穏やかな顔をして足元にいる。

「も、もしかして!満月に呼ばれたのか?」 
慌てて夜空を見上げるが、星ひとつ無し。サンタとトナカイが駆けてく姿も無し。

オイの断末魔に聞こえた声は、私の鼻詰りだったのかな?
温かなベットに潜り込んで、冷えた肩を温めていると、じんわりお腹まで温かくなってくる。
冷気は私の鼻詰りをスースー解消してくれて、お陰で良い夢を見たはず。なのに何も覚えていないのが残念。

snow man

new face
あまりの可愛らしさに、冬の間中、窓辺にご滞在していただく予定。

紙飛行機と犬

最近、夕食後に電話で仕事の打ち合わせをするダンナ。
部屋を出て行ったので、テレビのチャンネルをすかさず変える。

ダンナ、しばしして自分のソファに戻って来る。

自分の縄張りから持ち去られたリモコン。

勝手に替えられてるチャンネル。

何も言ってくれない妻は、何も返してくれない。

  ・
  ・
  
しばし流れる沈黙
  
  ・
  ・


雑誌を手に取り、読み始める。

懐かしい歌手を見つけ、少し騒いで、すぐに飽きる。

ビリビリ雑誌を破り始める。

紙飛行機を折る。


足元で寝ている犬の前に飛ばす。

あっという間に、犬、噛み千切る。
「こらっ!やめろっ!オイッ。持って来いっ!」

紙飛行機第2号を製作。

期待で目をランラン輝かせている犬の顔を狙って飛ばす。

妻、激怒。

「オイの動体視力の凄さを知らないな!」
振り返って言い返す。


並外れた動体視力を持つ犬に、紙飛行機2号、粉砕される。
(犬にぶつかるほどの滞空距離も無いまま落下直後)



紙くずを回収するダンナ。
それを執拗に追い詰める犬。

「お前は自分でゴミを片付けられないから、これはあげれない」
回収したゴミを犬に得意げに見せびらかす。
諦めずに犬はそれを追い続ける。


そしてついに奪う。

「あ! やめろ!返せ〜」
犬、ここまでおいで!と
尻尾ふりふり、家具の下を走りまわる。

ダンナ、追う。


妻、騒動の終焉のために、リモコンを返す。

みんな、元の場所に戻って落ち着く。

メリー・クリスマス。


10-10-1
 似ている。

スース
耳毛が豊富になってきてから、余計に“グリンチ”とオイって。
メリー・クリスマス。



オンナらしさとは?

「クリスマス・プレゼントに何が欲しい?」と今年もダンナに訊いた。
優しく、笑顔で。

「欲しいものは、自分で、欲しい時に買うから、いい」
いつも通りの反応。しかし今年は
「頼むから俺のために、もう少しオンナとして身だしなみに気を遣って欲しい。俺のための金で、自己(オンナ)投資してもらえないか?」
と追い討ちがあった。

客観的に見て、ダンナの言う事はもっとも。

一昨年、ガソリン・スタンドでもらったジャンバーを芝生の上で脱いで、オイと遊んでいた。公園の清掃車が通り過ぎて行った。遊び疲れて戻ってきたら、ジャンバーは跡形も無く消えていた。
憤慨してそれを人にしゃべったところ、翌年から欠かさず、ロゴ入りジャンバーはいただけるようになった。それもペアで。
今年は、さすが!一回り大きなサイズが届けられた。しかし私にはまだ去年のストックもあるから、何も下ろさず、買い足さないで済む。

しかし、「毎日それしか着ない」のは、あまりにも、と言えば、あまりにも、だ。来年は、多少なりともこの辺を改善したい。

ただ、どーしても動機付けに欠けるの。
「スタバでコロッケ持ち込んで食ってろ」と、私に真面目に言うようなダンナ。そんなオトコの言うオンナらしさとは何よ?
スタバでコロッケ食ってもサマになるよな格好良いオンナには成れないわよ、逆立ちしても。

place mat


今年のオイのクリスマス・プレゼント。イノシシ・ベイビーと色違い。
「ウチの犬はフランス語を学習中なんだよ」 




遺影

♪ 私の〜 お墓の前で 泣かないで下さい〜 

唄いながら、ベッドの中で本を読んでるダンナの横を通った。

「ねぇ。私が死んだらオイと菅平で一緒に写った写真を遣って欲しいの。辛気臭いのはやめてね」

「わかった・・・・・・」

しばし沈黙。

「オイも殉死させるか?」 


本から目も逸らさずに訊いてきた。





ダンナとオイの午後のひと時

まったく洒落っ気の無い私だけれど、時々、若い女の子たちのお店を覗く。どれも安くて、可愛い。そうやって、つい購入してしまったヘア・アクセサリーをバックの中に忘れていた。英会話の宿題をやらねば、とテキストをゴソゴソやっていたら、ポロっと出てきた。

「見て。見て。可愛いでしょ?」
アイボリー色の薔薇の形をしたそれは、私には似合わないが、上品。ダンナ、「どうせなら3つ全部、頭に付けておいたら?」

「そうだ!オイちゃん。お前だってオンナのコなんだ!」
しまった!と思ったが、時すでに遅し。 
「オイ、お前、付けてみろ!きっと可愛いぞ〜」 
ダンナ、私からアクセサリーを奪おうとして床に落す。

足元で丸まって寝ていたオイ、自分の名前を呼ばれムクッと起き上がる。

「あれ、持って来い!」
プラスチックのような硬質のものは、咬むのが嫌いだろうて、どうせ無視するだろうと踏んでいたら、オイ、律儀にテーブルの下から咥えて出てきた。私、怒りを押さえながら、テキストを読む振り。

「そうだ、よし。こっちに持って来い!」
呼び込むダンナの横を、オイ、素通り。自分の敷物の上にそれを落とし、ひっくり返って背中に擦り付けて大興奮し始める。

「そうか、嬉しいのか、オイ。こんなに喜んでるぞ!良かったなぁ〜」 
ダンナは喜ぶが、オイ、そんなの聞いちゃいない。口を開けて、標的のアクセサリーが、ちょうど首に当たるようにズルーっと滑りながら、恍惚。

ダンナ、更に調子に乗って、オイのタテガミにアクセサリーを留める。オイ、歌舞伎の獅子舞のように頭を振り回す。これにはさすがに、黙っていられなくなり 
「やめなさいよっ!」
いきなり落ちた雷に肩と口をすぼめてダンナ
「やめなさいよっ!だって・・・。オイ」

思えば、オイも“多動の犬”であり、ダンナもかつて“多動児”であった。机に向かってジッとしているのが何よりも苦痛だったと今でも言う。それで引き寄せ合うのか、ダンナとオイ、まったく心通わせない関係ではあるけれど、お互いの利害関係が妙なところで一致する。

「・・・・・・。 さっ!会社に戻るか」 
いたたまれなくなったのか、突然の昼休み終了宣言。見送りに向かう私の横を、すかさず歩調を合わせてから歩き出すオイ。

人を知り、人それぞれに応じ分けを学んだ犬と、万感の思いで歩く。


師走の爪切り

師走も中盤。気忙しい。

毎年この頃になると、年賀状のアイデアが浮かんできて、ひとり笑いしているのだけれど、今年はユーモアが枯渇してしまい、まったく。
スランプかしら?(ぷっ)

しかもオイの写真を撮るのを止めてしまったので、面白い写真も無い。
唯一、奥志賀で川遊びした日、ダンナが大きな岩の上で万歳・深呼吸しているのが微笑ましくある。高原の空気が予想以上に気持ち良かったらしく、オイと一緒に抜群の笑顔。それを使おうかな。

オイは今年最後の爪切り。
公園で丁度遊び始めたら、親子連れがやって来てキャッチボールを始めたので、しぶしぶ撤収。いつもの土手で遊び直し。

その時、川に落ちたサッカー・ボールを拾って登ってきたオイの身体に、針のような種がいっぱい付いていたので、帰宅後、ブラッシングが決行され、ついでに爪切りも。

その時、降り始めた雨が雪に変ったよ。

明日は積もっているといいね、オイ♪



季節はずれの狂犬病注射

フィラリアの投薬、今年最後のシャンプー、そして膿皮症が治まったので、狂犬病の注射に行った。

市からの葉書も狂犬病の「お知らせ」から「催告」まで、序所に葉書の色が濃くなっていくのと共に内容も深刻さ、厳しさを増し、「20万円以下の罰金」ときた日には冷や冷やだった。
これで一安心。お餅もみかんも買って年越し出来るよ〜。ほっ!

注射後、オイは休養。翌朝、瞼が腫れぼったかったのと、軟便。
最近、寒暖の差が激しいので、“懐かしい日本の農家の軒先犬”を名乗るには、オイの身体はまだまだ配慮がいるね。

それと残念なのは、膿皮症が再発。ありゃりゃ。これは本当にしつこいなぁ〜。
ダンナに報告すると、「リンゴを食べさせろ!」
リンゴがどう効くのか別に解っているのでもなし。どーも、マグロのトロが良いらしいのだけれど、そ、それはさすがに言えなかったにゃ〜。



愛想無しの犬を良しとする その5

紆余曲折、依然ブレはあるものの、ようやくオイと自分の、「身の丈に合った暮らし」が掴めてきた。

お隣の黒ラブ・ルパンとオイは、殆ど同じ時期に外飼いになった(オイは悪天候時と夜間は室内)。
熱心にシツケされ、過保護・過干渉のままで暮らす犬と、そうか、俺は外で暮らすんだな、と納得した犬。ルパンの豪快でも冷静で、快活な様を見ていると、「いったい、私は何をしてきたんだろう?」

自分の心を強く安定させるための時間を取るようにした。
オイに向かい合う前に、深呼吸をし、良い状態の自分であるようにする。そのせいか、オイが不安や拒絶、怯え、あるいは生意気さのある目で見つめ返してきても、悲観的な感情の伝染や、怒りを覚えることが無くなってきた。正直に素直に自分の気持ちを現しているオイは、それはそれで良い。

愛想の無いどころか、「あなたが嫌い」と伝えってくるオイであっても、その感情には同調しない。

最近、ある場所で、子宮や周囲の臓器がとても冷えていると驚かれた。子宮が凍えているなら、心も乱れていて当然だろう。「温めてあげるね、子宮。お前も私の大切な1部だよ」 心と身体の関係も、同じように感じてみるようにしている。

フリスビーで足の間をくぐっただけで、悪のウィルスをあっという間に増幅させてしまうコである事。その下地として精神的な脆さがある事。それとは反対に、作業中(遊び)は、影のように寄り添って、健気で情熱的なコである事。これらを考慮しなければならない生活ではあるけれど、基本的に穏やかな生活をしていると、理想としてイメージが浮かんできた「オイと私の暮らし」。

それは体育界系でも軍隊系の暮らしでもなく、一昔前の、農家の軒先に飼われていた犬との関係。柿の木に繋がれて、縁側の前でウトウト昼寝をし、たまに「もうすぐ雪になるかねぇ?」「お前は呑気でいいなぁ〜、オイや」 何て声を掛けられて満足気な犬と人の暮らし。

人の関心を引かずとも平穏で暮らせる犬の幸せ。丁度良い距離感、温度。人間と犬。自然。


オイは少しずつ、伸びやかになってきました。


愛想無しの犬を良しとする その4

オイとSt.Mt.Gariyuに行くと、いまだに小さな発見がある。

木の葉のカサカサ落ちる音や、風、木漏れ日の加減、それから落雪もオイにとても影響するのだとわかってはいる。春や夏の山で可能だったことが、同じ場所であってもまったく違った場所になってしまうのだけれど、しかし、『レベルの高すぎる場所だろうか?』と疑問に思っても、負荷と良い緊張感が犬の精神状態を良くする事もあるので複雑だ。

その日の臥竜山はオイには負荷が強過ぎて、驚いた事に下痢にまでなってしまった。強く後悔した。この場所に来る前に、大丈夫だと確信を得られるまで、やるべき事がまだまだあると身に染みた。

その時、自分がある関係上で感じているものと、そっくりそのまま同じものをオイに与えていると気が付いた。

スピリチュアルの世界で言えば、私にオイと同じ苦しみを味あわせてくれた事が、この“気づき”を呼んでくれたので、感謝しなければならないのだろうけれど、しかしお陰でとても混乱し、その痛手も自分ならずかオイも受けていたと思うと、とても皮肉な事だと思う。

すのこ

職人さんにこっそり作ってもらった、オイのドック・ウォーク。既製品のスノコの裏を補強してもらうだけのお手軽さ。オイはこのハシゴ昇りが大好きなのか、夢遊病患者のように吸いつけられては昇降を繰り返す。

愛想無しの犬を良しとする その3

オイの悪を感じていたのにも関らず、フリスビーで遊んだ。

フリスビーなどせずに、最初から
『さぁさ、いい加減になさい。反省の時間です』 『静かに社会見学しましょう』をするべきだったのだけれど、なかなか私に粘り、踏ん張りが欠けて出来ないのねぇ。相変わらず。
これは『そうなんだ!これがその後に繋がるのか!』という閃きがあったのにも関らず、いまだにクリア出来ない。

ある日、これまた挑発的にソファに乗ったオイを、『あぁ、そうなの?それでは爪きりさせてもらいましょう。楽チンだも〜ん』とパチン、パチンとやったら、手の平を返したようにソファに対する未練が薄くなったよう。そして膿皮症で、手先のチェックが入るようになってからは、暗さも出てきた。

生活が楽過ぎるのと、職人さんが家を出入りしたあれやこれやの悪い影響があったのだと思う。『人が犬に厳しく接した何か』がいけないのではなくって、一端厳しくしておきながら(それは正しいシツケであっても)、結局甘い生活に戻してしまったせいで、犬は何回も同じ恐怖を味わうことになる。

爪きりや皮膚チェックなど、当たり前の事なのだから、『平気で〜す』とオイが言えれるくらいの生活が、あのコの適温という事になのだけれど、それには私が耐えられないわけで。

他に気が付いたオイの表現をあげると
○ 朝、ケージから出され、身震いしなければならないのは、緊張の解除ではなく、私への嫌悪感。他の場合でも嫌悪感を払拭するためによくする。原因が恐怖の場合もある。

○ 移動中、意味も無く、ハァハァ呼吸があがる時は、『移動時はいつも脚側、あるいは、私の後』をルールで決められてるオイの葛藤の現れ。そんなの無視して好きなようにやりたくって堪らない。

○ 敷かれた毛布などをグチャグチャにしたり、いつまでも掻き回している時は、興奮の強いストレスの高い時。

○ peeを最後までしっかり出し切らず、ポタがあるうちに腰を上げるのは、不信感、警戒の表れ。こういう時は排泄前に地面の匂い取りをしたり、排泄後、素直に駆け戻って来ない。

○ 『休止』ゴロンの姿勢が素直に出来ない時は、興奮の緊張がある時。食事前や、何かを強く期待している時も我が出て同様に出来ず。この時は顎を床に付けて、混乱から逃避。

○ 身体を触られる事が、嫌いで仕方ない。オイが触られて気持ち良さそうな表情をするのは顔のごく1部。かろうじて許せる場所も同様にごく一部。

○ 白目が赤くなるのは、興奮云々というより、アレルギーが強し。

○ 生活が楽だと、目つきから悪くなる。適当な刺激(負荷)はどうしても必要。

○ 自分の嫌いな濡れ地などでは、切れの良い動きをして従順。いい加減にやると何度もやらされる事を経験で学んでおり、条件の良い場所の方が緩慢。





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