砂漠の国の犬のこと
ダンナ、仕事で意地悪される。
心、歪みし者よ。
まず犬に意地悪するのをおやめなさい。
夜中、意地悪する国から、帰宅。
今回も、ま〜た、スーツ・ケース、どこかの空港で止められたままだったと言う。
そして東京駅で購入した豚カツ弁当に、箸が付いていなかったと言う。
ほ〜れ、みよ。
お聞きなさい。
己の不運を嘆かず、オイに意地悪するのを、ただ止めればいいのです。
今回の出張の宿舎のキャンプには、G・シェパードがいたと言う。空港で麻薬探知犬として働いた後の、払い下げ犬(ママ)。日中は気配が無く、夜になると吠えっぱなし。
『煩くって、眠れなかったぞ』
いったい、どんな立場の犬なんだろう?
この国がまだ平和だった頃、ダンナは遊牧民が旅しているところに偶然、通りかかった事がある。その時、犬達は、群れたりせずに、ポツン、ポツンとラクダの群れを監視しながら、砂漠の中に佇んでいたと言う。
犬同士の無駄な諍いを避けるための本能なのだ、と思った。野生と、ガーディアン・ドックの狭間で、巧妙にバランスを取って生きてる犬達。
彼らの頭上には満天の星が、輝いているんだろうなぁ。
お腹を何日も空かせているかも知れない。
そう思うと、ちょっと胸に来るものがある。
数日後、この話を、私はある人にした。
すると、犬とは、群れで生きるものよ。そんな距離感を望む犬がいるはずもなく、いたとしたら不幸な暮らしのせいよ!
彼女の拒絶の強さに、たじろいだ。
ウチの犬も、こうして疲れを癒す。体にぴったりフィットの穴を掘ります。
作り笑顔を試みるが失敗。
宿舎のアイドル犬には不可。
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