カワウソちゃんになるな!
川で遊んだ時のこと。
昔は季節を問わず、毎日のように川で泳いでいたが、今は月1度、シャンプー前に泳ぐ程度。流れの穏やかな安全な場所を探すのに四苦八苦。
でも、オイ、『ジャブン』に行くと聞いて、ウキウキ。車に揺られて、どんなに待たされても、心躍らせておるよ。
やっと辿り着いた場所は、オイが生れて初めて川遊びしたところ。梅雨でえらい濁った川には変わりはないのだけれど、棒を投げてやると非常に快調に泳ぎ始めた。
濁流に浮かぶ、黒い頭と背中。
泳ぎの非常に遅い、カワウソとかビーバーみたい。
しかし、本犬はいささか真面目にやっておるので、こちらも笑ってはいかん。
ところが、川から上がって来て、さぁ、帰りましょうね、とリードを装着しようとして、オイ、お尻が下りになる坂では、『付け』の定位置に座れない事が発覚。
ガレージの段差、河川敷にて、再び、だ。
それを正そうとした。すると!濡れた体を、私の脚の間をくぐって、擦りつけ。これ、BTのオゥシーだと特に似ているのかも知れないが、このクネクネ具合、まさにカワウソやテン、イタチの類。敏捷で、狡猾で、まさに野生。
いきなり冷たい水を浴びて、また足場も悪く、キャーっと悲鳴を上げる私も馬鹿だったけど、とんでもない位置で停座して、私を見上げるその顔も、なんとなくカワウソ系。
サッサと関係の構築できないペアの象徴なんだろうねぇ。この1件でキツク停座位置に戻されると、その場ではシュンとなるものの、後はごくフツーに脚側して帰る。喉元過ぎれば、後はいいの、いいの。大したことじゃないからさ!が匂う、その場しのぎの達犬。
『叱られ慣れの図太さ』を、よ〜く感じる。
そのクネクネ具合、まさにカワウソ君だよ!

友人Eのムスメ、ミーナ。男のコ達から、名前を“ミイラちゃん”と呼ばれからかわれるようになり、6歳の春、初めて、人の悪気と言うものを知る。ミイラ!ミイラ!と掛け声の挙がる、スクール・バスも乗車拒否。
しかしその後、同じ学年の男の子のハルト君が、BBQ大会でハルサメ君とからかわれるのを見て
『ミーナもそう呼んだら、面白いだろうなぁと思ったけれど、言わなかった』
育成会として参加していた野のオトコの父は、その時、すでに泥酔。(近所の人に、2人、連れられて)帰宅後、父に代わって母親に何かの報告ついでにそう言った。
ミーナは立派に負の連鎖を断った。
それからのミーナは絶好調!
家に帰ると、毎日、鏡を眺めては、シナをつくり、振り返ってポーズを決めて、にんまり。どんな力が、何がどのように作用したのか、人生、薔薇色。ピンク色。
自分は男の子たちのアイドルだと思い込める程にもなったらしい。
『今日、○○君たちがゲームしている時にね・・・』
『うふ。クラスで一番可愛いミーナちゃんが見てるから、俺、頑張るって言ったの』
つい先日まで、ミイラちゃんと囃し立てていたような、『オンナと決して!一緒に遊んではいけない!』年頃の男の子たちが、そんな事を言うはずもなく、母親の知らぬ間にイタリアン・ジゴロの息子が山間留学しているのならまだしも、『このムスメは、とんでもない勘違いをしている!』母親は思うに至った。
『それは・・・・。可愛いって言ったんじゃなくって・・・・』
『クラスで一番、カワ・・、カワ・・・、カワウソに似ている・・・って言ったんじゃないの?』
ミーナ、激怒。
『こんなに可愛いのにィ!だから可愛いって言ったんだよっ!』
でも30分後、相変らず鏡を見つめながら、
『ねぇ、ママ。ミーナ、後ろから見たらサ・・・』
『カワウソに似てる?』 ささやく声の心配顔。
私だったら、絶対、『ちょっと見せてみなさい』とか、『カワセミかしら?カワカミ犬かしら?』ぐらいの脅しは更にかけておくと思うけれど、甘い母の友人Eは、そうは出来ず。
オイの後頭部はカワウソに似ていようが、どうでも良し。魔のカワウソの尻尾を、ギュッと捕まえたいもの。
追記:SD、シーワールドのショーのカワウソはメチャメチャ可愛い。
シャムーより好きかも?
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