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飼い主の私 JO母

Author:飼い主の私 JO母
J.O.(ジャッカル・オイ)のサバンナ日記の続編。

舞台をアメリカ南部の小さな町サバナに移し、『フンッ!』眉毛吊り上げ活躍中の愛犬。前世は黒人の奴隷だったと思う飼い主が涙ながらに綴ります。

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学びの(秋は過ぎちゃったから)初冬

『よし、オレもT蔵を怒っておく』 とダンナ。
あなたが相手だと理解してくれたことだけで、嬉しいよ、チュチュ。上出来よ。
家のアレコレはようやく一段落着いた。少しずつ掃除・整理整頓をしながら収めよう。

それにしても、どーして、こうbad lackな事ばかり続くの? という毎日だったわ。
『よ〜し、それならそれで良い。負けないぞぉ〜!』と気合の入る、曇り空の初冬の1日。
昨夜は風邪の初期症状のようなものが出て、冷たい部屋に耐えられず早々に寝た。そして起きたら快調よ!!

思いもかけないところで、盲導犬の中でも輝かしい血統を持つ、ラブのコ(家庭犬)に会った。これからもこのコに会えるだろうし、飼い主さんからも話を聴く事も出来そうで、はい、はい、勉強させてもらいます。

そして驚いたのは、『この人、私とよく似てるぅ〜!』と思う人にも会った事。その方はマダム、私はガラッパチでありながら、どこかに同じ匂いがするよ。そしてやっぱり母との関係に、表向きには何も無いのだけれど、ザラザラしたものを感じる。母と私も良く似ている。



プレゼント計画

月曜日から節約生活に入った。2週間限定ではあるけれど、真剣に続けるつもりだ。
私からまた北極のシロクマへ、ささやかなプレゼントだよ。

暖房は一切、使わない。無駄な照明はバシバシと親の仇のように切っていく。食器も出来るだけまとめて洗う。テレビも観ない。早寝早起。

『今年の冬は極力、床暖房は使いませんからね!』
 日曜日の午後、いつものようにボケーっとしているダンナに高らかに宣言。
『なんでよ?』
『地球に優しくっ!』
『地球より、オレに優しくしろっ!』
サラリーマン川柳をパクっているのか?のダンナを尻目に、私は分厚い下着をひっぱり出す。どうだっ?
チョンマゲのようにまとめられたボサボサの髪、ますます頬の厚みで小さくなってきた目、丸まった肩が鏡に映る。モンゴルの関取に良く似た妹がいれば、失礼ながらその方は私にそっくりだろう。

しかしモンゴルの厳しい寒さを私の身体は知らない。
日が暮れてソファの上で横になっていると、あまりの寒さで身体が冷たくなって、次第に眠くなることを発見した。気が付くと身を丸め、意識失って(寝ている)じゃないのよっ!

身体を温めるのに『酒風呂』というのを知る。
日本酒と塩を入れる。これがとても気持ち良い〜!湯上り、フワァ〜ンとして最高。

オハヨー ゴザイマス!

Rose
まるで私のように清らかな薔薇。


『オハヨーゴザイマス〜』 
地獄の三丁目から湧き出るような地声の男、T蔵さん。どんな時間の電話でもそう言うが
これには訳がある。まったく、嫌な男だねぇ〜。

5年前、家の1部をリフォームした。
ある朝、何人もの職人さんを道で待たせているのも知らず、私は白雪姫のように温かなフトンに包まれ、ぐぅぐぅー眠っていた事がある。
枕元で電話が鳴り響き、
『もし・・も・・しぃ・・』

『なんだぁ!まだ寝ていやがったんかぁ!』
いきなり炸裂するT蔵さんのダミ声。

『おぃ、職人待ってるんだぜぇ〜、この寒空の下でよ〜!』

大慌てでガレージのシャッターを開けると、道路で歓声が上がった。

『開いたぞ! 開いたぞ〜!』


・・・・・・や・・め・・・て・・・・・・

それ以来、T蔵さんはどんな時でもお電話のご挨拶は、『オハヨーゴザイマス』
これ一本。


********


早朝“事件”が起り、ダンナと私は2人、非常事態に陥った。
やっと日が白み始める頃、またベッドに戻って、そのまま寝坊してしまった。

7時半に慌てて飛び起き、カーテンを開けると、何なの!?
庭でくつろいでいる職人さん達と目が合うじゃないのっ! どーいう事、これ?
いや、いくら何でも庭に勝手に入ってるって、どーよ?

ま〜た“お寝坊さん”を天下に知らしめちゃったじゃないのさっ!


ラーメンはどうだった?

家を出る前、オイの事で失敗がありました。
『だって・・・。お腹、空き過ぎていたんだもん』
車の中で、腹も立つし情けない。

駐車場に車を停めてから、英会話教室が始まる時間まで、あと20分ありました。
『これでは まともに出来ないわ』 何をおいても、ごはん食べなきゃ!
お気に入りのラーメン屋に向かう繁華街の中で、英会話教室のJ先生と出会ってしまいました。
『I'm starving ! 』
 たった20分しかないけど、ランチに行くの、急ぐの、と言いました。

『何を食べるのか? スパゲッティか? 和食か?』
『Yes! Yes! 』 適当に受け流そうとしましたが、更に厳しく追求を受けてしまい、数分のロス。どうでもいいので、和食という事にしておきました。

お気に入りのラーメン屋に駆けつけると、そこはどうやら潰れたようでした。別のラーメン屋に駆け込み、大急ぎでつけ麺を食べて、水も飲まず飛び出しました。

英会話教室には、3分遅刻しました。
出来るだけ目立たぬよう、乱れる呼吸を抑え、こっそり椅子に座ろうとすると
『ハーイ!○○○、ランチはどうだった?』 わざとらしい笑顔のG先生に出迎えられました。
(あのヤロー、J! チクったな!) 激しく動揺しながら、笑って誤魔化す、ここが年の功というものです。

今日の生徒は自分も入れて2人だけ。初対面の年配のおじサマだけでした。

ワタシは、ここの他の男性生徒が苦手です。強い母音と激しすぎるアクセントとイントネーション。捲くし立てるように喋る彼らの英語を聞いていると、なぜか酸欠で池の中で口をパクパクさせてる鯉を思い出してしまって、息苦しくなってしまいます。虚ろになって目を彷徨わせていると、すかさず叱責が飛んでくる、それが毎度毎度です。

しかし、今日のおじサマは、自分のペースを保っていらっしゃいます。ぼ〜んやり〜とした雰囲気。しかしながら基礎のできた、なかなかの実力の持ち主。

それにしても、奥歯に張り付いたネギがどーしても取れないの。舌で一生懸命しごいてみますが、これが難しい。
目を盗んで、四苦八苦。モゴモゴ・・・。

『麻生氏はなぜ福田氏に負けたのか?』 そう私の専門外の質問を受けました。
『ワタシは、彼が口を曲げて喋るところが嫌です』
と、どうでもいいので、きっぱりどーでも良い自分の意見を申しました。

しかし
『キミもだね!』
返り刀でズバッとやられる。お見事です、先生!でもどーしても取れないの、ネギ・・・・。

乱れた波長を大量発生させてる私の横でも(通常のクラスはもっと真面目なので)、おじサマは決して乱される事なく冷静に淡々と自分の言葉で語ります。
周囲に不愉快さも与えず、それでいてマイ・ペースを崩さない事は、とても大事だなぁ、と英語よりもおじサマに感心。
そしてクラスは終了。

『ラーメン食ってきたんだろ?信じられねーや』
(・・・やっぱり・・・・・匂ったか・・・・・) 
更なるダメ押しを背中で流し、教室を後にします。

おじサマとエレベータ前で一緒になりました。
エレベーターが開き、降りてこられた方と、おじサマは親しげにお話されましたが、副市長だそうです。セレブな友人を持つおじ様はエレベーターを降りると
『それでは、ここで』 爽やかにおっしゃいました。
『腹、空き過ぎちゃって。すぐにラーメン食べないと!』

角を曲がって、急ぎ足で人込みに紛れて行くおじサマを見送りました。


かゆみ止めパッド


夏の私の必需品。虫刺され痒み止めパット。
類似品も多いが、これが効き目が一番。
海外で変な虫に刺されてくるダンナにも太鼓判。
寒くなって蚊がいなくなるのが嬉しい。



小鳥と犬の世界

今朝はツバメが大乱舞していた。
そろそろ南の国に帰る会合ではないかと話した。

***************

私は適齢期をとっくに過ぎ、しかもしっかりとした職にも付いておらず
父と母、特に母の苛立ちをまともに受けて生活していた時期がある。

その頃、家の軒下にツバメの巣を作るのは知っていたけれど
ツバメなど一切の関係無い毎日を送っていた。

ある日、母が残念そうに話し始めた。
今年も軒先の子ツバメ、巣立っていったというのに
一羽だけが飛び立てない。
なぜか毎年、そういうコが一羽現われる。
親にも見離され、空になった巣の中にたった一羽取り残されるツバメのコ。

両親はその子ツバメにワタシの名前をつけて励まし(哀れんで)
見守っていたらしい。
『今日こそ、行(嫁)きなさい!』
ところが子ツバメちゃんは、巣立つどころか、その内に巣から落ちてしまう。
両親が駆けつけると、弱った○○○(ワタシの名前ね)
ツバメの体には、シラミやら蚤がたかっている。
母がティッシュで○○○ツバメちゃんの顔をつぼみ
父がキンチョールをシュ〜ッとすると
ツバメちゃんの体から、虫はゾモゾモと逃げて行ったという。

しかし、それはいくら何でも、荒治療過ぎると思う。
両親の看病(?)の甲斐なく、○○○ツバメちゃんは絶命する。
泣き笑いしたくなるような話。

あの頃に帰りたとは思わないが(壮絶過ぎて)
もう少し深いところで考えてみるべきだったなぁと思う。
なぁんて、今朝のツバメの大乱舞を見た今朝の事も
何年か経ってから
『あの頃、こうしておけば・・・・』
と思い出すのかしら。


用事があって、実家に寄った。
イノシシ・ベイビー達も帰ってしまい静かな家だが、
母のインコだけが、今日も元気だ。

訓練など何もしなくなったオイを、鳥かごの横に座らせる。
オイ、すかさず襲う。
駄目だ、こりゃ。
『動くな。見るな』を命じておくと、それはそれは悲しそうな顔になった。
ワタシ、以前はこんな悲しそうなオイの顔見ても
たじろがなかったのだろうか?
『犬のために鬼になりましょ!』の気合の衰えからくるのか
オイの表情が豊かになったのか(悲しい顔が?)
よう解らんけれど。

インコの餌、足りていないと気が付いたので父に言うが
餌を口の中でグジュグジュに練って、相棒の鳥のオブジェに口移しして
(るつもりで、落として)しまうのだと言う。

『だから毎日決められた量しか与えないんだ』

鳥のオブジェと言ったって、プラスチックの頭だけ。
そんなんでも、このインコには大切な大切な存在になっているらしい。


どこの世界も厳しい。

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